3Dモデリング、特にスカルプトをする上で必要になってくるのがペンタブレット。
ペンタブレットには大きく分けて2つあります。
マウス操作をペンとタブレットで代替する普通のペンタブ、通称「板タブ」と、液晶タブレットにPC画面を出力することで直接操作の行える通称「液タブ」です。
この度板タブから液タブに買い換えてみたので、筆者が板タブと液タブ両方でモデリングしてみて感じたことをまとめていきます。
主要ツールはZBrushです。
これからモデリングをする方はBlenderを使われる方が多いかと思いますが、Blenderにもスカルプト機能があるのでペンタブを用意しておくメリットは大いにあるかと思います。
モデリングをするなら板タブか液タブかどちらがいいか迷っている方の参考になれば幸いです。
板タブと液タブの特徴
・価格が安い
・軽くて薄い
・操作に慣れるまでに時間がかかる
液タブの特徴
・価格が高い
・重くて厚い
・操作にすぐに慣れる
簡単にまとめると、液タブは板タブの上位互換の製品です。
値段については板タブは5000~2万円の製品が多く、学生でも手軽に購入できます。一方、液タブは1万~10万円と高額で初心者にとってはなかなか手が出にくい印象です。
液タブは板タブに液晶画面を加えた製品のため、価格は高価かつ重さ・大きさも大きくなります。
その分操作性は液タブの方が高く画面を直接操作することができ、初心者の方でも慣れるまでの時間がほとんどかからないことが一番のメリットかと思います。
両方を実際に使ってみた感想
私は板タブから液タブへ買い換えたので板タブを使っていたころの状況を基準とし、液タブに替えた際に感じたことを具体的に書いていきます。
私が使用した板タブ、液タブは以下の製品です。
板タブ:HUION ペンタブレットH950P 約1万円で購入
液タブ:XP-Pen Artist 15.6 pro 約4.5万円で購入
XP-Pen 液晶タブ Artistシリーズ 15.6インチ フルラミネートIPSディスプレイ エクスプレスキー8個 Artist 1...
液タブの方がより直感的に操作できる
板タブを使ってみて最も実感したのは、板タブよりも直感的に操作できたことです。
自分が思ったようにブラシを操作できるため、快適にモデリングできるようになりました。
板タブ:手元→板タブ、目線→ディスプレイ
液タブ:手元、目線→液タブ
このように液タブは手元と目線が一致しているため、操作に慣れるまでの時間が少なく、ストレスなく操作ができます。
目線が下がり、作業がラクになった
液タブはディスプレイよりも目線を下げて作業できるので、ディスプレイを見続けるよりもラクになります。
液タブ自体を傾斜台に載せることで液タブを傾けた状態で操作することも可能になりました。
遅延は気にならない
液タブを購入する際に一番懸念していたことは、ペンを走らせた際の遅延です。
価格的に板タブ液タブともに安く購入できる中華製に絞っていたので遅延がひどかったら…と心配していましたが、使ってみると全く気になりませんでした。
ペンタブレットの王道といえばwacomですが私と同様に価格がネックになっている場合、中華製でも問題なく使用できることを知ってほしいです。
ペンタブレット選びのポイント
結論から言うと板タブ、液タブどちらでも好きな方を選べばOKです。
とは言いつつもペンタブレット選びの際に注目してほしいポイントもあるので紹介させてください。
板タブor液タブよりもサイズが重要
板タブ・液タブはどちらがいいか、という話からは逸れるのですが、ここではペンタブレットのサイズの重要性について書いていきます。
体感としては板タブ液タブというよりもサイズを変更したことによる影響もあったので、そこらへんの知見も共有しておきたい意図があります。
私は板タブは約10インチ(B5用紙1枚分)、液タブは約16インチ(B5用紙2枚分)の製品を使用中です。
サイズの異なる製品を使用してみると、やはり大きなサイズの方が圧倒的に使いやすかったです。
具体的にはペンタブレットのサイズを大きくしただけで拡大縮小の操作をする頻度が減り、その分モデリングに集中することができるようになりました。
実際、ZBrushのプロアーティストのモデリング風景を見ると多くの人が大きなサイズのペンタブレットを使用しています。
ペンタブレットのサイズは作業性の向上に直結するため製品比較時には意識して選定することを推奨します。
ショートカットキーにホイールが付いている製品がオススメ
ペンタブレットの脇にショートカットを設定するためのキーがいくつかあります。そのショートカットキーにホイール(円形で回転できるもの)が付いている製品がオススメです。
ホイールショートカットキーはブラシサイズの調整に利用できるのでかなり便利です。
以下のような製品がオススメ。
これからペンタブレットを購入する場合、やはり価格が一番のネックになってくるので初心者は板タブを選ぶ方が大半でしょう。
私自身、初めてのときは板タブを購入して使用していました。
しかし、液タブを使ってみると予想以上に使いやすかったため、もう少しはやく液タブに買い換えた方が良かったなという印象があります。
これからモデリングを始める方だけでなく、既に板タブを使っていて液タブにも興味があるという方の参考になれば幸いです。
個人的には液タブいいよ!ってことを切に伝えたい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コスパの良いペンタブレットの紹介記事も書いているので検討に役立てていただければ幸いです。
5つの観点から比較!ペンタブの選び方のススメ【初心者向け】
5つの観点から比較!ペンタブの選び方のススメ【初心者向け】ペンタブ選びで気を付ける点は? 初心者だからどのペンタブがいいのかわからない... おすすめのペンタブの選び方を知りたい... そんな疑問、悩みを解消します。初心者の方におすすめのペンタブの選び方を解説していきます。 この記事を読め...コスパ重視!おすすめの液タブ3選【予算5万で徹底比較】
コスパ重視!おすすめの液タブ3選【予算5万で徹底比較】液晶タブレットが欲しい... ペンタブから買い替えたい... なるべく安く、コスパのいい液タブが欲しい... 今回は予算5万円で購入できる液タブを調べて比較をしてみました。 液タブって高い印象があったんですけ...