ボーンデジタル社出版の「UNITY デザイナーズ・バイブル Reboot」についてのレビュー記事を書いていきます。
この書籍は、2020年に出版された「UNITY デザイナーズ・バイブル」を改訂したものになります。
書かれている内容としては、ゲーム等のコンテンツ制作に必要な、デザインに関する様々な機能を紹介しています。
特に、見た目に関するデザインについて説明している章が多かった印象です。
前作から変わったポイントについても比較しながら読んだので、ここが変わったというポイントも紹介できればと思います。
UNITY デザイナーズ・バイブル Rebootの特徴
解説している情報の範囲が幅広い!
まずは、この書籍の目次を紹介します。
みんな大好き!「Unity」を使ってみよう!、「Unity」ってなぁに?/Unityで開発する前の準備をしよう!/Unityでプロジェクトを作って、サンプルゲームを読み込んでみよう!/Unity Editorの基本操作を覚えよう「Unity Version Control」(旧称:Plastic SCM)を使ってみよう!/覚えておきたいUnity用語
Part2 中級編
01 UnityでUI画面を作ってみよう!UI画面制作の準備/ポップアップ画面の作成/スタート画面の作成/スタートボタンとアニメーションの作成/ポップアップアニメーションの作成/ローディング画面の作成/スクロールできるポップアップ画面の作成、02 グラフィック描画の基礎「レンダーパイプライン」を理解しよう!
レンダーパイプラインとは?/Built-in Render Pipeline/Universal Render Pipeline(URP)/High Definition Render Pipeline(HDRP)
Part3 基本コンポーネント編
01 2D Animation、02 Tilemap:2Dマップを効率よく作成できる、03 TextMesh Pro:豊富なテキスト表現で魅力的な画面デザインを実現、04 Timelineによるアニメーションの作成、05 UTS2:イラスト・アニメ・VRなどで使える汎用トゥーンシェーダー、06 ビジュアルスクリプティングによるアニメーション再生
Part4 実践ツール編
01 ノードベースのシェーダーエディター:Shader Graph、02 Visual Effect Graphによるエフェクト制作、03 Progressive Lightmapperとライトマップ for モバイル、04 Animation Riggingで簡易的なアニメーション作成・編集、05 ProBuilderによるモデル制作とレベルデザインでの活用、06 Volume Overridesを使用したPost Processingのシーンへの組み込み手順と見栄え向上の手法、07 Cinemachineの組み込み手順と活用法、08 Terrain/Terrain Toolsによるフィールド作成
Part5 外部デザインツール編
01 PhotoshopでのUI素材作成とUnityへの組み込み、02 FBX Exporterでのデータ出力とUnity Recorderによるデータ活用、03 Houdiniを利用した手書きエフェクトのメッシュ化、04 BlenderからUnityへのモデルのエクスポート&インポート、05 Live2D-タップで反応するアプリの作成、06 Spine-ちびキャラを動かすアプリの作成、07 3ds Maxで作成した3DキャラをHumanoid Avatarに設定してアニメーションを適用、08 Substance 3Dアセットによるマテリアル素材活用例、09 ShotGridとUnityの連携
目次の内容についてもう少し詳細が知りたい場合は、Amazonの商品ページで試し読みできますので、そちらをご確認ください。
ずらーと書き連ねましたが、1つ1つ別の機能について書かれているため、この書籍を読むだけで、Unityに関する幅広い知識を付けられます。
個人的に、本で学習することの一番のメリットは、知らないことを知れることだと考えています。そして、この本では幅広い情報が書かれているため、知らない機能について学ぶことができるという点が特に魅力的だと思います。
Unityで何したいかわからない人にオススメ
個人的には、ゲームつくりたいな、Unityでアニメーションつくってみたいといったぼんやりとした目標はあるけど、具体的に何をしたらいいかわからない、という方にオススメです。
理由としては、UI画面の作り方や、2D, 3Dのキャラクターの動かし方など、ゲーム制作に必須な情報が数多くまとめられているので、目標を具体化するための手助けになると思うからです。
内容的には、Unityの基本操作を覚えた方ならスムーズに読み進められるかと思います。画像が多いので、初心者でも読み進められるとは思いますが、わからないことを調べつつになるかと思います。
UNITY デザイナーズ・バイブル Rebootを読んでみた感想
前作から追加された機能について紹介
全部の章、節を紹介することは体力的に難しいので、個人的に特に興味のあったところについて紹介します。
ビジュアルスクリプティングによるアニメーション再生
Unity2021から新しく追加された機能になります。プログラミングではなく、Unityの画面をポチポチすることでプログラムを作成できます。
書籍内では、事前に用意したアバター(ボーン設定済み)とアニメーションを用いて、アバターを動かすためのプログラム作成方法について解説されています。
コードを書く場合にありがちな、スペルミスや構文間違いで沼ってしまうリスクがなくなるので、この機能については知っておいた方がいいと思います。
Terrain/Terrain Toolsによるフィールド作成
Terrainとは、3Dフィールドを簡単につくることができる機能です。
Terrain Toolsは、Unity公式のTerrainの追加パッケージです(無料)。
書籍内では、Terrain Toolsを利用した3Dフィールドの作成方法が解説されています。
前作と比較して、内容が分かりやすくなった
3年前に出版された前作と見比べていましたが、各節読みやすくなった印象があります。例えば、機能の説明で利用しているサンプルデータをよりシンプルなものになったと感じました。
2Dキャラクターにボーン設定をする説では、題材が2頭身モデル⇒オタマジャクシになっていたり、3Dアニメーション作成では、題材が銃を撃つアニメーション⇒歩いて手を振るアニメーションになっていたりします。
題材がシンプルになることで、説明している機能がより理解しやすくなっていると感じました。
書籍内の画像も一新されたり、これからUnityを学び始める方に向けて必要な情報が追加されていたりと、丁寧につくられているんだなと感じました。
以上、「Unityデザイナーズ・バイブル Reboot」のレビューでした!検討の参考になれば幸いです。