ZBrushのLiveBoolean機能の使い方について解説します。
LiveBooleanを知らない方のために簡単に説明しておきますと、LiveBooleanは、リアルタイムでメッシュ同士を重ね合わせたり、足し引きをしたりできる機能になります。
参考までにLiveBooleanはgifのような機能です。
こんな感じで、メッシュ同士の形をリアルタイムに演算してくれるので、空洞をつくったり、複雑な形に削ったりする際に便利な機能になります。
それでは解説していきます。
LiveBooleanの使い方
LiveBooleanは手順さえ覚えれば簡単に実行できます。以下で使い方を説明していきます。
<LiveBooleanの使い方>
1.ZBrushモデリング画面左上のLiveBooleanをクリックして有効化
※ボタンがない場合は、[レンダー]>[ブーリアンレンダー設定]>[LiveBoolean]にあります。
2.サブツールのBooleanタイプを設定
Booleanモードは以下3つがあります。正式には「Booleanモード」という名称ではありません。説明のために私が勝手に命名しているだけなので、その点はご理解ください。
<サブツールパレットで、Booleanモードを選択>
加算モード:LiveBoolean有効時でも、他のメッシュに影響を与えない状態
減算モード:LiveBoolean有効時に、加算モードのメッシュを削れる状態
乗算モード:乗算モード同士のメッシュが重なり合った部分だけを演算できる状態
3.[ツール]>[サブツール]>[ブーリアン]>[ブーリアンメッシュ作成]
手順2.を設定した段階で、メッシュを動かしてみるとLiveBooleanの効果が確認できます。
自分のつくりたいメッシュの形になったら、表示されているメッシュを新規メッシュとして作成します。
[ブーリアンメッシュ作成]の隣にある[DSDiv]を有効化することで、ブーリアンメッシュ作成時にダイナミックサブディビジョンを適用します。
以上がLiveBooleanの使い方になります。
シンプルで、使える場面が多いのでぜひ覚えておきましょう。
ただし、LiveBooleanを使う際はいくつかの注意点がありますので、以下ではそこらへんを解説します。
LiveBooleanができなくなる注意点
LiveBooleanができない、使えないようになってしまう、いくつかの条件があるので解説します。
ハマってしまった際には以下の項目をご確認ください。
なお、説明のために、以下のBooleanモード(筆者が勝手に命名)を使用しています。
<サブツールパレットで、Booleanモードを選択>
加算モード:LiveBoolean有効時でも、他のメッシュに影響を与えない状態
減算モード:LiveBoolean有効時に、加算モードのメッシュを削れる状態
乗算モード:乗算モード同士のメッシュが重なり合った部分だけを演算できる状態
LiveBooleanはサブツールの並びが重要
LiveBooleanができない場合に、まず初めにチェックすべきなのが、サブツールの並び順です。
メッシュを削る際は、加算モードのメッシュ→減算モードのメッシュの順番になっていないとLiveBooleanが使えません。
こちらのGifの場合ですと、サブツールは以下の画像の左側のようになっています。左側のように減算モード→加算モードの順番ですとLiveBooleanが効かなくなるので注意して下さい。
独立してLiveBooleanを使う
ちなみにサブツールタイルの一番左端にある↓矢印をクリックすることで、階層を決められます。
これにより、階層ごとにLiveBooleanを独立して行うことができます。
LiveBoolean有効時は以下のような配置にすることで、上2つのメッシュ間と、下3つのメッシュ間で独立したLiveBooleanの効果を適用することができます。
<LiveBoolean適用前>
<LiveBoolean適用後>
ソロモード有効時は、LiveBooleanが適用されない
私がハマりかけたパターンです。ソロモードが有効になっていると、メッシュが1つしか表示されないため、LiveBooleanを行うことができません。
ソロモードの切り替えは、ZBrushの画面右下か、以下のパスにあります。
[トランスフォーム]>[ソロ]
そのほかにもメッシュが非表示の状態ですとLiveBooleanは使うことができませんので注意して下さい。
LiveBooleanを使いこなす
以上がLiveBooleanの使い方と、使えない際の注意点の解説でした。
最後におすすめのLiveBooleanの使い方を紹介したいと思います。
LiveBooleanはZBrush2019にて追加された新機能「スナップショット3D」と、とても相性が良いです。
スナップショット3Dの解説に着きましては、HOPBOX福井信明さんの解説動画が参考になります。
動画内でも、LiveBooleanとスナップショット3Dを使いわけているのが確認できます。
ハードサーフェスが簡単につくれるのでぜひ覚えておきましょう。
今回はここまでです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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