ZBrushCoreユーザーに向けて、30数種類あるブラシの中でも特に便利なブラシを紹介します。
なお、本記事は以下の記事の続きの体で書いているのでまだ読んだことがないって方はぜひ基礎編も読んでいただけると幸いです。本記事で説明していない基礎的なブラシの使用方法について解説しています。
<本記事の対象者>
・ZBrushCoreの基礎的なブラシの使い方がわかる(上記記事参考のほど)
・ブラシの使い分けができない
・ブラシの使い分け方を知りたい
さて、ZBrushCoreには計35種類ほどのブラシが利用できます。たくさんの種類のブラシを使い分けることができればそれだけたくさんの表現が可能になるということです。
しかし、ZBrushCoreのソフトウェア自体には各ブラシの詳しい説明はなく、初心者がブラシを使い分けるのは少々学習コスト(主に時間)がかかってしまいます。
そこで、本記事ではZBrushCoreで使用できる計35種類のブラシから、覚えておくと特に便利なブラシたちを紹介します。
ブラシの使い方を覚えるために時間を費やしてもモデリングはうまくなりません。なので本記事を読んで手っ取り早くブラシの使い方を知り、浮いた時間をモデリング練習に充てていただければ私も幸いです。
■ZBrushCoreで覚えておくべきブラシ
ZBrushCoreの全35種類ある中でも覚えておくべきブラシを紹介します。
本記事では計7つのブラシをピックアップしました。ここにあるブラシはどれも今現在よく使うブラシです。それぞれのブラシが特徴のあるものなのでぜひ覚えておきましょう。
なお、紹介順は初心者が覚えておくべき重要度順を考えて並べました。
1~3番目のブラシは覚えること必須ですので本記事を読んだからには必ず覚えていってくださいね!
・SmoothGroup
SmoothGroupは、ポリグループの境界線をなじませる際に便利なブラシです。
[ライトボックス]>[ブラシ]から読み込めます。
通常のSmoothでポリグループの境界線をならそうとしてもジャギーが残ったり、ナミナミになったりしてきれいになりません。
しかし、SmoothGroupを使用することでポリグループの境界線をきれいにならすことができます。
<SmoothGroupの特徴・使いどころ>
・ポリグループ境界のSmoothに使用
・IMM BParts
IMM BPartsは人体メッシュのIMMブラシです。
IMM BPartsを使用すれば簡単に人体モデルの原型をつくることができます。
いちいちSphereからつくる必要がなくなるため積極的につかっていきましょう。
なお、こちらのメッシュは原型なので、ギズモで大きさを調節したり、他のブラシで凹凸をつけたりすることで個性を出すことができます。
初心者のころは特に時間短縮に繋がるので、絶対覚えておいてください!
私はこのブラシを知らずに0からばっかり作っていて大量に時間を無駄にしました。
<IMM BPartsの特徴・使いどころ>
・人体(男女)のモデリング時
・MoveTopological
MoveTopologicalは、ポリグループごとにMoveすることができます。
通常のMoveブラシは、ポリグループを判別せず、カーソル付近のメッシュ全体を移動します。
一方MoveTopologicalブラシは、カーソルの最も近くにあるポリグループだけを移動させることが可能です。
つまり、MoveTopologicalはポリグループ分けされている一部分を移動させる際に便利です。
<MoveTopologicalはの特徴・使いどころ>
・ポリグループごとにMoveできる
・Pinch
Pinchは、付近の頂点をなぞった線に集めます。
結果的にPinchブラシでなぞった線はとがらせることができます。
ハードサーフェスをつくる際に便利なブラシです。
<Pinchの特徴・使いどころ>
・付近の頂点を集結させる
・尖らせたいとき
・ハードサーフェス
・TrimDynamic・hPolish
TrimDynamic・hPulishは、メッシュの凹凸を平らにすることができます。
両者の決定的な違いは、ブラシ強度です。hPolishの方がTrimDynamicよりも平らにする強さが大きいです。
こちらもハードサーフェスに利用できるブラシです。
画像で比較するとこんな感じ。
<TrimDynamic・hPolishの特徴・使いどころ>
・メッシュを平らにする
・ハードサーフェス
・Infrate
Infrateは、メッシュを膨張させることができます。
メッシュを膨らませたいときに便利なブラシです。
例えば、胸()や、球体の物体をモデリングする際に便利です。
ただし、Infrateブラシはカーソル付近のメッシュを大きくするだけなので、使用後はトポロジーが多少崩れる場合があるので注意して下さい。
<Infrateの特徴・使いどころ>
・メッシュを膨らませる
・SmoothStronger
SmoothStrongerは名前の通り、Smoothの強化版です。
単純にメッシュの凹凸を均一にする力がSmoothよりも強いです。そのため、結構でこぽこしているメッシュも簡単にならすことができます。
[ライトボックス]>[ブラシ]から選択できます。
<SmoothStrongerの特徴・使いどころ>
・Smoothの強化版
・Smoothでならせないようなでこぼこしたメッシュ
以上がZBrushCoreで覚えておくべきブラシたちの紹介です。
■ブラシの使い方をいち早く覚えるためには?
以下ではブラシの使い分けをいち早く覚えるための方法について提案します。
結論はモデリング練習を繰り返し行うことです。
頭で覚えるよりも手を使って実際に挙動を確かめるのが、スカルプトにおいては特に有効です。
特定のブラシを1つずつ使っていって覚えるというよりは、1つのモデルを作っている最中に、使い分けつつ学んでいくのが一番効率がいいです。
また、ショートカットを作成しておくと、ブラシ選択の時間を節約できます。
例えば、ブラシの切り替えに5秒かかっていた場合、12回の切り替えで1分を無駄にしていることになります。モデリングはあらゆる操作の繰り返しなので、ショートカット作成は必須ですよ。
ショートカットの作成方法がわからないという方は以下の記事に設定方法を書きましたので参考にしていただければ幸いです。
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。