本記事では3DCG初心者だった私がZBrushを独学で学んだ方法について紹介します。結論からいうと、ZBrush・ZBrushCoreは独学が可能です。
また、ZBrushは個人利用者も多く人気のソフトなので、独学かつ無料で学習する手段もそろっています。なので今回は無料で学習する方法をメインに紹介していきます。
本記事の後半では、ZBrushの学習におすすめの学習方法を紹介します。私はブログ記事を書いていることもあってモデリングをしている方の中ではネットでググる量が多い方なので、私が調べた知識を元におすすめの学習方法を紹介します。
信頼性の担保のために、先に私の自己紹介を簡単にします。興味がない方は読み飛ばしてもらって構いません。
私は美術学校出身でも、3DCG系の仕事に就いているわけでもなく、ただ単純に3DCGに興味がありZBrushを学習し始めました。
ZBrush初心者だった私が学習に利用したのは、ほとんどが無料公開されているネットからの情報です。学習にお金を出さなかったのは単純に金銭の余裕がなかったからです。そのため学習に時間がかかる結果になりました。
しかし、そんな私でも3DCGを独学して(自作モデルで)収益を出すことができました。なので、そろそろ自分の経験も発信していこうという自信を少しだけ持って本記事を書いている次第です。
本記事にまとめる学習方法は私個人の経験をもとにまとめたものですので、読んでみて「いいな」と思った部分部分を学習に役立てていただければと思います。
<本記事の想定読者はこんな人>
・3DCGを独学したい
・趣味で3DCGを始めたい
・ZBrushをメインで使いたい
繰り返しになりますが、本記事で紹介する学習方法は私個人の経験に基づく内容なので、紹介した学習方法が合う人と、合わない人がいます。
そのため、全部参考にするのではなくて、自分がいいなと思った部分をつまみつまみ役立てていただければ幸いです。
ZBrush独学の方法
私がZBrushを独学した方法について紹介します。先ほども書きましたが、私の学習方法が合う人と合わない人がいるのでまずは試してダメそうだったら自分に合った方法を探してみることをおすすめします。
ZBrushの学び始め【操作方法の学習】
ZBrushの学び始めにすべきことは、操作方法の学習・ショートカットの作成です。
ZBrushとZBrushCoreには操作できるボタンや機能がたくさんあります。自分のつくりたいモデルをつくるためには、それらの機能を1つ1つ覚えていく必要があります。
また、よく使う機能やボタンのショートカットを作成しておくことでモデリングの時短ができ、より多くの時間をモデリングに費やすことができます。
私はZBrushを初めに購入し起動したら、まずは下記リンクの解説動画を一通り見ました。
ただ眺めるだけでなくて、ZBrush用のノートを用意し操作方法を1つ1つメモして忘れたら見返すようにしました。
ZBrushは操作コマンドがたくさんあるのでメモしないと確実に忘れます。メモすることですぐに見返せるので、同じことを再度調べることはほぼなかったです。
ZBrushを自分の好きなようにいじりつつ学習する方法は、ZBrushが多機能である点からおすすめしません。操作方法が多いのでランダムに覚えていくと学習の効率が悪いです。操作方法を早く覚えたいならまずはネットや書籍からの情報を元にした学習を推奨します。
ZBrushの操作を覚えた後【上手にモデリングするためのコツ】
ZBrushの操作方法を覚えた後にすべきは、モデリングのコツを調べまくることです。
個人的にZBrushに関連するネット記事を調査してわかったことですが、企業や公式が提供しているコンテンツはどれも超初心者向けの操作方法解説ばかりです。そのため、公式元から操作方法を覚えた状態から上手にモデリングするためのコツをつかむための情報はあまり出していません。(解説に多大なコストがかかるためだと思われる)
もちろん、上手にモデリングするためにはZBrushを使えるだけではなくて、使いこなすことが必要ですよね。ブラシ一本を見てもパラメータを使い分ければいろんなことができます。
そのため、私は自分のわからないことをひたすら検索し、検索してでてきた上位5記事ほどを毎回確認していました。
検索して出てくる個人ブログ・サイトには操作方法だけでなく、具体的にどのように使うかを解説してくれる記事がたくさんあります。(ありがとうサイト運営者たち)
しかし、情報をきれいにまとめているサイトは少ないので、取捨選択が必須です。
なので私は自分の欲しい情報以外は一旦メモorスルーするで対処していました。私自身ブログ記事を書いている身の上なので自分で書くのもなんですが、個人ブログ・サイトにはきれいに情報がまとめられている記事が少ないです。ひどいものだと長文の感想しか書いていない記事もちらほら見かけます。
ZBrushは特に3DCGという小難しいジャンルのソフトのため記事を書く人が少なく、自分の欲しい情報が探しずらいんですよ。私のブログ記事はちゃんと調べて項目ごとにまとめているつもりですが…
なので、記事を1から10まで全部読んでいるだけでははっきり言って時間の無駄です。今見ている記事に自分の欲しい情報がないと判断したら、すぐに検索し直すことをおすすめします。
3Dモデルをクオリティアップする方法
さて操作方法を覚えた、コツもそこそこわかってきた後にすべきことは何でしょうか。私の出した結論は、上手な人のモデリング画像・動画を見つつマネして練習することです。
上手なモデリング方法を見ることで、どうすればきれいにモデリングできるのか、なぜ自分のつくった3Dモデルはクオリティが低いのかが理解できます。
私はZBrushの操作を覚えた後に自己流でモデリング練習をしてしまい、へたくそすぎて何度か挫折しかけました。思い返してみれば早く上手な人のモデリング動画を見ておくべきだった…
参考にするモデリング画像や動画は自分のつくりたいモデルを選べば問題ないです。お手本を用意してモデリングするというイメージですね。
私がよく参考にしているモデリング動画はプロのフィギュア造形師をしている榊馨さんの動画です。榊さんはZBrushのフィギュアの教科書という書籍も出しているのでZBrush×フィギュアのカテゴリでは私の一番の情報ソースにさせてもらっています。
榊さんのモデリング動画は、ZBrushのモデリング動画の中で個人的にもっともおすすめです。
ここらへんが無料で調べるモデリング学習ソースになります。無料でここまでわかるって今の時代は最高ですね。
少しお金を払えば、まだ学習ソースはあります。例えば以下の書籍たち。私も使っています。
榊馨さん著のZBrushのフィギュアの教科書はフィギュアをつくりたい方におすすめ。
人体モデリングをしたい方にはスカルプターのための美術解剖学という書籍がおすすめ。
英語版ならKidleUnlimitedで無料で読めます。→Kindle Unlimited
以下の記事に内容を詳しくまとめたので興味のある方は読んでみてください。
【3DCGで人体をつくりたい人必見】良著:スカルプターのための美術解剖学を解説【Anatomy For Sculptors】
スカルプターのための美術解剖学 -Anatomy For Sculptors日本語版-
ZBrushのおすすめの学習方法
さて、ここまでの内容は、私の体験談を学習していった流れに沿って書いてきました。
以下では立場を変えて、モデリングをある程度できるようになった今の立場から、これからZBrushを始める方へ向けてZBrushのおすすめ学習方法を紹介していきます。
以下で紹介する学習方法をまとめるとこんな感じです。手順1から順に詳しく説明していきますね。
<ZBrushのおすすめ学習方法>
1:操作方法を覚える(ネットで十分)
2:書籍を使って1つの作品を完成させる
3:ネットから手本を用意してモデリング練習
1:操作方法を覚える(ネットで十分)
ZBrush初心者はまず初めに操作方法を覚えることから始めましょう。基本的な操作はネットで検索するだけで十分理解できます。
効率良く操作方法を覚えるコツは、ノートやファイルにメモすることです。忘れてもメモを見ればすぐに確認でき時短になります。
なお、ショートカットを作成しておくことでさらに時間を短縮できます。以下の記事ではZBrush・ZBrushCoreのショートカットを作成する方法について解説しているのでぜひご覧ください。
【ZBrush】よく使うブラシ・ツールのショートカット作成方法
また、書籍を使いたい方にはZBrushCore超入門講座がおすすめです。
ちなみに操作方法を覚えることが、ZBrush初心者が始めにすべきことですが、すべての機能を覚える必要は全くありません。自分がやりたい操作が難なくできるようになれば問題ないレベルかと思います。
カメラ視点移動・操作のやり直し・マスク機能などを覚えたら以下で紹介する書籍での学習に進むのがおすすめです。
2:書籍を使って1つの作品を完成させる
ZBrushの操作方法を覚えた後は、書籍を利用して1つの作品を完成させることがおすすめです。
上で紹介した通り、無料で得られる情報はネットにいくらでもありますが、学習コストの面からみると書籍で手っ取り早く一連の流れを学習した方が効率がいいです。
<ZBrush関連書籍での学習のメリット>
・モデリングの一連の流れを覚えられる
・自分でわからないことを調べる手間が省ける
・1つの作品として完成できる
手短にまとめるとZBrush書籍を利用することでコスパ良く学習できます。例えばフィギュアをつくる場合ですと、手足、顔、胴体それぞれをネットで調べるのは時間がかかります。一方書籍を使えばまとめて学習することが可能です。
また、1つの作品としてモデルを作り上げることで成功体験ができます。モデリングがへたくそすぎてモチベが下がってしまうことを防げるのでメンタル的側面からも書籍での学習をおすすめします。
補足しておきますが、3DCGは難しいのでへたくそでも落ち込む必要は全くないです。自分がへたくそなのを認めて練習、改善していく人が上達できるので、諦めず努力しましょ!
私がモデリングを始めたころはこんなもんばっかりつくってましたからね。↓
※鋼の錬金術師のエドの髪型をつくったときの画像です。
ZBrush関連書籍は以下の記事で比較しましたので参考にしていただければ幸いです。
ZBrushの操作方法を覚えた方にはフィギュア制作の教科書がおすすめです。
3:ネットから手本を用意してモデリング練習
さて、操作方法覚えた→書籍等で1つの作品を完成させた→この後は?
これから先はひたすらモデリング練習あるのみです。失敗を繰り返してモデリング技術を上げていきましょう。
モデリング練習の際はお手本を用意して練習するようにします。お手本を用意することで、自分の作ったモデルを参考にしたモデルと見比べることができ、修正すべき部分を明確に探すことができます。
自己流でモデリングしてしまうとどこがダメなのかわからずに、時間だけが過ぎてしまうので要注意ですよ。(経験談です…)
人体のモデリングをしたい方にはスカルプターのための美術解剖学が一押し。
英語版なら無料→→Kindle Unlimited
以下の記事に内容を詳しくまとめました。一見の価値ありです。
【3DCGで人体をつくりたい人必見】良著:スカルプターのための美術解剖学を解説【Anatomy For Sculptors】
スカルプターのための美術解剖学 -Anatomy For Sculptors日本語版-
まとめをもう一度貼っておきます。この手順で学習すれば最短でZBrushを使いこなすことができるようになるかと思います。
無料のネット情報からの学習も可能ですが、時間がかかることだけが大きなデメリットなのでその点は妥協しましょう。
<ZBrushのおすすめ学習方法>
1:操作方法を覚える(ネットで十分)
2:書籍を使って1つの作品を完成させる
3:ネットから手本を用意してモデリング練習
以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。