『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』初級編をレビュー

ZBrush
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『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』は初級・中級・応用・キャラクター・ロボットの計5つのモデル作成に分かれているので1章ずつに分けてレビューしていきます。

本記事では『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』の初級編です。ブタ型ロボットのモデリングを練習した際に学べたこと、読んでみた印象についてまとめます。

 

初級編を初めて読んだ時点の私のモデリングのレベルはこんな感じ。

・ZBrushの操作方法はだいたいわかる。

・モデリングするのはほぼ有機物で無機物は作らない。

・ハードサーフェス苦手。ZBrushのZModelerはほとんど触らない。

 

ハードサーフェスに関しては多少の知識があるものの、以前勉強した際に難しくて投げてしまった経験があります。どうしてもハードサーフェスモデリングしなきゃいけないときはBlenderを使ってポチポチやっていました。

そんな私が『ZBrushハードサーフェス制作入門』を読んでみた経験をレビューします。

 

 

まず初めに初級編を読んで私が作成したブタ型ロボットがこちらです。

 

我ながら初めてのハードサーフェスモデリングでこのクオリティを出すことができたので大満足です。

モデリング時の様子をYouTubeにアップしましたので全体的な流れを知りたい方は確認してみてください。

『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』初級編~ブタ型ロボット作成~

それでは初級編を読みつつモデリングしてみて、得た経験と感想についてまとめていきます。

 

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『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』初級編から学べること

 

ZBrushの基本操作(モデリングに必須)

この書籍の初級編前にZBrushの基本操作を学ぶ基礎知識編があります。操作方法から学べるのでZBrushが初めての方でも最低限の知識を学びつつ、本を読み進めることができます。

基本操作というのは具体的にZBrushの起動から視点操作、ギズモの操作法などです。ページ数にして39ページあります。

 

私はZBrushの基本操作は覚えているため問題なく読み進めることができましたが、ZBrushをインストールしたばっかりの方にはこれだけでは足りないかもです。

個人的には、本書を読む前に、YouTubeにPixologic Japanが公開している初心者向け講座等で学習することも推奨します。

 

また、個人的に学べたこととして、ダイナミックサブディビジョンの使用法があります。ダイナミックサブディビジョンはハードサーフェスモデリングと相性が良い機能です。

初級編で多用するので必ず覚えられます。

 

ZModelerの基本操作

書籍冒頭の基礎知識編に加え、初級編でブタ型ロボットをつくりつつZModelerの基本的な操作方法について学べます。

具体的には、以下のようなものが学べます。

<初級編で学べるZModeler操作>

ポリゴン 範囲指定, トランスポーズ
エッジ スライド, トランスポーズ, エッジ挿入, クリース, 削除
頂点 スライド

 

実際につくってみて感じたのが、数種類の操作方法を覚えるだけでもできることがめちゃくちゃ増えるな、ということです。

 

参考までにエッジ操作の一覧(ZBrush2020のもの)。

初級編ではこのうち5つを重点的に学べます。どれも多用したので操作方法を覚えて使えるようになりました

 

ハードサーフェスモデリング時のポイント・注意点

初級編ではハードサーフェスモデリング時のコツ陥りやすいハマりポイントも解説してくれています。

ハードサーフェスモデリングで最も気を付けたいのはメッシュの崩壊です。具体的には予期しない場所にエッジが挿入されたり、動かしたくない頂点も動いてしまったりすることでメッシュが崩壊します。

そうならないために、ハードサーフェスモデリング時に使用する機能の挙動や注意点を使用するときに解説してくれるので学べることが多かったです。

 

 

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『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』初級編の感想

初級編を読んでみたときの個人的な感想です。

1手順ごとに詳しい説明があるのでスムーズに学習できる

どこのボタンを押す○○を□□に設定するなど1つ1つの手順が詳しく説明されているので、基本的にちゃんと読んで手順に従えばモデルを完成できます。

個人的には、プロの方のテクニックを学べることが書籍や動画で学習する一番のメリットだと思います。初級編でもZModelerの操作法だけでなく、ハードサーフェスモデリングのコツを学ぶことができました。

 

所々説明が省略されている部分がある

ZBrushの基本操作は覚えているためところどころ飛ばしつつ読み進めていたのでちゃんと記載してあったら申し訳ないのですが、所々説明が省略されている部分がありました。

具体的には、ポリグループ分けが勝手にされていて手順を読んでも理解できず、結局持っている知識でポリグループ分けを行い自己解決しましたポリグループについて知識がない方は少しつまづくかもしれないなと感じました

 

あとは説明画像をみてもどのように変形していいのかわからないポイントがありました。これはある程度かたちになるまで粘ってみて妥協。

基本的に本での解説なのである程度はしょうがないと妥協する必要があります。理解できない部分を自力でどうモデリングするか、考えることもモデリングには必要なのではと思います。

 

自分でもつくれる!という自信が付いた

初級編を読んで一番良かったのが、自分でもつくれるじゃん!、という自信が持てたことです。以前まではハードサーフェスモデリングは漠然と難しい印象があったので、この本を読まなければハードサーフェスモデリングやらなかっただろうなと思います。

ハードサーフェスモデリング=難しいという概念を壊してくれた本書に感謝したい。

ただし、本の手順に従いサンプルを1つつくっただけなので、自力で何かをつくれるかはわかりません。引き続き中級編、応用編と読み進めてハードサーフェスモデリングについて勉強します

本を読み終わったら1から何かつくってみたいと思います。

 

ハードサーフェスをしたことがない方におすすめ、ただし基礎知識は知っておくべき

作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』は私と同様、ハードサーフェスモデリングをしたことがない方にもおすすめです。ハードサーフェスモデリングに多用するZModelerの初歩的な使い方から学べます。

 

ただし、ZBrushの基礎知識はあらかじめ勉強してからこの書籍を読み進めることを推奨します。初級編だけでも、ところどころ解説が省略されているので自己解決力がないと積む可能性があります。

私自身、初級編を読み進めて突っかかった部分(3か所)はもともと持っている知識で解決できましたが、仮に何も知識がない方がやったら挫折してたかもしれません。。。

基礎知識がある方なら問題なく読み進められるはず(少なくとも初級編は)

 

あと私は基本的にブログを書く都合上、ネットでZBrush関連の情報をたくさん調べているのですが、ZBrush×ハードサーフェスモデリングに関する情報は正直少ない印象。

そもそもZModelerの機能が追加されてから時間があまり経っていないため?

そんな意味でも、この書籍はZBrush×ハードサーフェスモデリングの情報源としては有用だと感じました。

 

『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』

作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門

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※追記※ZBrush始めたての方へ

ZBrushを初めて間もない方には、解説が丁寧な福井信明さんのZBrushでメカを作る! ZModeler超入門講座をまず先にやるのがおすすめです。

福井さんが超初心者向けに丁寧に教えてくれるので初めての方でも安心して読み進められるはず。

ZBrushでメカを作る!  ZModeler超入門講座

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以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

本書籍の続編のレビューも書いたので興味のある方はぜひ!↓

『作って覚える! ZBrushハードサーフェス制作入門』 中級編レビュー

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