「板ポリで髪の毛をつくったけどテクスチャを貼るにはどうしたらいいの?」
「ノードエディタの使い方がわからない…」
Blenderを始めたころの私は、このような疑問を持っていて一度挫折したことがあります。特に髪の毛をつくるには板ポリを作成し髪の毛のテクスチャも作成し、髪型をつくってからテクスチャを貼りつけて完成と、作業工程が多くわからないことだらけでした。きっと、私と同じ悩みを持っている方も少なくないはず…
そこで、本記事ではBlenderにて板ポリ髪の毛にテクスチャを貼る方法を解説します。
<本記事の対象者>
・Blender2.8Xのユーザー
・板ポリ髪の毛がつくれる方
・髪の毛用のテクスチャをすでに持っている方
・テクスチャの貼り方がよくわからない方
髪の毛制作は作業手順が多くまとめて解説することが難しいです。
そのため本記事では上記の条件に当てはまる方を対象に、テクスチャを貼る作業にピックアップして解説を行います。
この記事を読めば、板ポリの髪の毛にテクスチャを貼ることでリアルな髪の毛を作成することができるようになります。
板ポリ髪の毛のノードエディタを作成
今回は実験的に髪の毛テクスチャを板ポリに貼り付けてノードエディタを編集してみました。
ノードエディタの使用方法
ノードエディタは以下の手順で使用できます。
ノードエディタで髪の毛テクスチャを張り付け
1枚のテクスチャを使って髪の毛の質感を調整してみました。
今回使用した髪の毛のテクスチャは以下の画像。
ノードエディタ内は以下の画像のようになっています。
[追加(Shift+A)]>[テスクチャ]>[画像テクスチャ]から髪の毛用のテクスチャを読み込み、カラー、アルファのノードをプリンシプルBSDFに結び付けます。
[プロパティ]>[マテリアル]>[設定]>[ブレンドモード]>アルファブレンドに切り替え ※アルファハッシュでもOK
ブレンドモードを切り替えることで、髪の毛テクスチャの何も色が塗られていない部分が透過します。
アルファハッシュでも透過できました。結果がぱっと見でわかるほど変わるので両方試してみてください。
結果的にはこんな感じになりました。
髪の毛が透過しすぎて地肌が見えてしまっています。これは髪の毛のテクスチャ内の髪の毛の本数が少なすぎることが原因です。
頭皮が透過するのを解決する方法
解決するには髪の毛テクスチャ内の髪の毛の本数を増やすか、板ポリの髪の毛を複製して増やすかの2通りの方法があります。
髪の毛のテクスチャを改造してみると以下のような結果が得られました。
次に髪の毛のテクスチャはそのままに、単純に板ポリ髪の毛のオブジェクトを複製すると以下のようになります。(計3つほどの板ポリが重なっています。)
ブレンドモードをアルファブレンド1つ、アルファハッシュ2つにするといい感じになりました。
結果だけみれば板ポリを重ねるのが有効なのですが、オブジェクトを複製するほど処理が重くなるので、両方の対処法を組み合わせて使うのが一番効果的かと思います。
髪の毛ノード設定時のポイント
板ポリに髪の毛テクスチャを張り付ける際に重要だったぽ厘とについてまとめておきます。
髪の毛状に透過するには”アルファ”が重要
髪の毛テクスチャの髪の毛以外の何も色が塗られていない部分を透過するには、アルファが重要です。
ノードエディタ上では、[プリンシプルBSDF]>[アルファ]にあります。
アルファの数値は0~1で変更できますが、ただ数値を変えるだけでは板ポリ全体の透明度しか変更できず、髪の毛状に透過することはできません。
[プリンシプルBSDF]>[アルファ]へ髪の毛テクスチャを入力することで髪の毛状に透過できます。
ブレンドモードは、”アルファブレンド”もしくは”アルファハッシュ”で透過が可能
[プロパティ]>[マテリアル]>[設定]>[ブレンドモード]>アルファブレンドに切り替え ※アルファハッシュでもOK
この手順を踏むことでBlender上で髪の毛が透過してみえるようになります。
ブレンドモードはデフォルトで”不透明”になっており、そのままでは透過できないので要注意です。
髪の毛の質感に影響するパラメータ
少し話がそれますが、3DCGのリアルな質感を出すために重要なマテリアルのパラメータは、以下の3つが特に重要です。
<リアルな髪の毛に重要なマテリアルのパラメータ>
・Color
・Metallic
・Roughness
これらのパラメータをBlenderのプリンシプルBSDFにて直接数値を変更するだけで、見た目が大きく変化します。
ノードエディタを使い始めたばかりの方はこの3つを最低限覚えておきましょう。
プリンシプルBSDFの各パラメータについては以下の動画が大変参考になります。
37分と少々長いですがBlenderでマテリアルを作成したいと考えている方は必見です。
動画内のBlenderはversion2.7Xですが、内容はそのままversion2.80にも転用できるので問題ありません。
今回は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。